



静と動が織りなす伝統の序章。
城端曳山祭の巡行は、華やかさの中にも神事としての
厳かな意味が息づいています。
行列の先頭に立つ「獅子舞」は、悪霊を鎮める〝露払い〟として、
神輿の通り道を清めながら先導する大切な存在です。
新町が担う「剱鉾」もまた、邪気を祓う神具であり、
獅子とともに祭りの無事を願う祈りが込められています。
さらに、新町・西下町・東上町・大工町・
西上町・東下町・出丸町・野下町の8カ町の
「傘鉾」も行列に加わります。
傘鉾は神霊を天空から迎える
〝依代〟としての役割を果たし、町人たちの信仰を象徴しています。
躍動感あふれる獅子の舞、静かにお供する剱鉾や傘鉾の美しさ。
そのすべてが、城端曳山祭に宿る
目に見えない祈りと敬意のかたちです。




城端だけの贅沢な
〝お茶屋遊び〟を体感。
城端曳山祭には、曳山と並ぶもうひとつの主役、
「庵屋台」と「庵唄」があります。
庵屋台は、京都祇園の茶屋や江戸吉原の料亭を
模して作られた精巧な屋台で、
6カ町それぞれが趣向を凝らしたものを受け継いでいます。
その庵屋台の中から披露される庵唄は、
江戸端唄の流れをくむ情緒豊かな曲で、
三味線、篠笛、大鼓が織りなす
粋な音色が町に響きわたり、
観る人を非日常の世界へと誘います。
祝儀を渡し、自宅で庵唄を聴く「所望宿」では、
正装した家人が座敷で待ち受け、
若連中が短冊を渡しながら一曲ずつ丁寧に歌い上げます。
まるで家にいながらにして〝お茶屋遊び〟を楽しんでいるような、
城端ならではの優雅で洗練された文化です。




光と影が織りなす、
曳山の美しき一日。
城端曳山祭の魅力のひとつは、
昼と夜でまったく異なる表情を見せるところにあります。
5月5日の本祭では、陽の光を浴びて巡行する
曳山と庵屋台がひときわ華やかです。
彫刻や漆、金具細工など、
伝統工芸の粋を集めてつくられた曳山は
〝動く美術館〟とも称され、
細部までじっくり鑑賞できるのは
昼ならではの楽しみです。
そして夜には、曳山が「提灯山」へと姿を変えます。
無数の提灯に灯がともされ、
町の夜景に幻想的な彩りを添えながら静かに佇むその姿は、
昼とはまた異なる趣に満ちています。
ほのかな灯りと庵唄の調べが調和し、
城端曳山祭の締めくくりにふさわしい感動的な光景です。
絢爛豪華、
曳山の競演
絢爛豪華な曳山は、
地域の誇りそのもの。
職人技が結集した曳山には、
それぞれに込められた
神像や歴史、
趣向を凝らした意匠が
息づいています。
細部まで精巧に造られた
〝動く美術館〟の数々は、
訪れる人を魅了します。
一台一台に宿る物語を、
ぜひ感じてください。
5月4日の宵祭は、神様が御旅所にお移りになる夜。山町の若連中が曳山の順番に庵唄を奉納し、日暮れには町民が参拝。御神像は山宿で公開されます。
5月5日の本祭では、獅子舞・剱鉾・傘鉾・四神旗が先導し、三基の神輿、庵屋台と曳山が神輿の渡御に供奉する「古い神迎え行列」が繰り広げられます。
5月4日(宵祭)
宵祭では山車の曳き回しはありません。
御神像のない曳山と庵屋台が各町内に展示されます。御神像は各町の山宿に飾られます。(飾り山)
| 午 前 | 曳山・庵屋台を山蔵から出す日 城端曳山会館に展示されていた3台の入魂式を行い、各町へ返還されます。また、別の3台は早朝山蔵から出して組み立て、御神像を各山宿に飾ります。なお、祭りが終わった6日には、前の3台と交替する曳山・庵屋台・傘鉾が曳山会館へ収められることになり、抜魂式を行います。 |
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| 18:00~ | 庵唄奉納 城端伝統芸能会館「じょうはな座」 御旅所である「じょうはな座」で六カ町の若連中が順番に庵唄を披露します。 この他、獅子舞・浦安の舞・城端小学生による城端賛歌の披露があります。 |
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| 18:00~21:00 | 6ヶ町の各山宿での飾り山は必見 1時間もあれば、全ての飾り山を徒歩でゆっくりご覧頂けます。 |
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| 18:30~21:00 | 庵唄合同披露 ※雨天中止 城端曳山会館前特設ステージ 獅子舞・浦安の舞・城端賛歌・庵唄合同披露 |
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5月5日(本祭) 10:00~22:00頃
本祭では、先に獅子舞・剣鉾・傘鉾に先導された神輿の渡御行列が開始となります。
10:00になると、城端別院前で曳山・庵屋台が合流し、曳山巡行が始まります。
※記載時間は目安です。巡行状況により前後いたしますので、ご了承をお願いします。
| 早 朝 | 御神像を山宿から曳山の上へ移し、曳山・庵屋台の準備を整えます。 | |
| 9:00~ | 神輿の渡御行列出発 各町の傘鉾・剣鉾・獅子舞が御旅所(伝統芸能会館じょうはな座内)に集まり、春日宮・八幡宮・神明宮の三基の神輿と子供神輿を先導するかたちで渡御行列が出発します。 渡御行列は御神楽料献納の家々をまわり、午後3時頃神明宮へ還御します。 |
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| 10:00~ | 曳山・庵屋台巡行 城端別院善徳寺前に6台の曳山・庵屋台が揃い、曳山・庵屋台は行列となって巡行を開始します。 22:00頃まで庵唄を奏でながら氏子町内をまわります。 10:30頃 土蔵群・蔵回廊がある今町通り巡行が見どころです。 |
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| 12:00頃~ | 休憩 先頭の町内から順次休憩に入ります。休憩の間は巡行が止まります。伝統工芸の粋をつくした曳山・庵屋台の装飾を近くでじっくりご覧になれます。 |
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| 13:00~ | 午後の部出発 | |
| 13:20頃~ | 巡行のハイライトのひとつ、道幅が最も狭い「坡場の通り」で、曳山の屋根を折り上げる様子をご覧いただけます。 | |
| 14:00頃~ | 曳山会館前庵唄披露 ~第1回目~ 曳山会館前にて、六カ町の庵唄を披露します。このときに、各町の曳山や庵屋台の構造や特徴についての解説が行われます。 |
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| 16:00頃 | 西下町(横町) 荒町通りから西町通りへ抜ける際、西下公民館そばで回転を行います。 |
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| 17:00頃 | 出丸坂引き返し 巡行路の北端「出丸坂」でUターンをします。 曳き手が車輪の音を大きく響かせて、一気に山車を反転させます。 |
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| 18:00頃~ | 休憩 この間、曳山・庵屋台に提灯をつけます。 |
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| 18:45頃~ | 提灯山巡行 日が暮れ、提灯山となった曳山・庵屋台が、庵唄を奏でながら静かに町を練り歩きます。 |
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| 20:00頃 | 曳山会館前庵唄披露 ~第2回目~ | |
| 21:30~22:00頃 | 帰り山 巡行路の南端「南砺市役所城端庁舎前」にて曳山・庵屋台がUターンをします。この後、曳山・庵屋台はそれぞれの町内へと帰って行きます。 |
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Q.曳山はどこへ行けば見ることができますか?
曳山は城端別院善徳寺を中心に、南北約1kmの狭い範囲を庵唄を演奏しながらゆっくりと巡行しますので、徒歩で追いかけることは難しくありません。
Q.庵唄はいつ聴くことができますか?
庵唄は曳山・庵屋台を移動させながら約50軒の所望宿で演奏されますので、昼・夕の休憩時刻を除き終日聴いていただくことができます。なお、所望宿では六カ町全てが演奏を行い、1軒につき30~40分の時間を要します。